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「チョコ、差し上げましょうか?」 そう言って骸が取り出したのは、綺麗にラッピングされたチョコとポッキーだった。 「…えーっと、骸さん?この状況はナンデショウ?」 ボスの部屋に突然やってきた骸は、ポッキーを手にとってディーノに跨った。 「くふふ」 丈夫な椅子も二人の体重はつらいらしく、ギシと音を立てた。 「ポッキーゲームをしましょう」 「は?」 状況を飲み込めていないディーノの目を手で塞ぐ。 「ちょ、」 「はい、銜えてください」 有無を言わせずポッキーを突っ込まれ、口の中でチョコが溶ける。 「目を瞑って、ポッキーを食べていってください。僕が銜えているところからキスすることなく一センチ以内まで食べれたら、あのチョコを差し上げましょう」 バレンタインチョコ、欲しいでしょう? 耳元で囁かれ、ごくんとチョコ味の唾液を飲み込む。 くふふ、とまた骸が笑う。 不安定だったポッキーが固定されたことで、銜えたことがわかる。 「さぁどうぞ」 頬が火照る。 それでも口を動かしたのは紛れもない欲望。 ぱき、ぱき、と音が響く。 気配でどんどん骸が近付いていくのがわかり、ふ、と触れる息がなんだかやらしかった。 もう少し。でもまだ骸には足りていない。 わかっているが、口が止まってしまった。 「ディーノ?まだ距離がありますよ?」 「わかってる、けど…」 「ギブアップですか?」 見えない分、興奮する。 なんだか、とっても、いけないことをしている気がして、最優先であるはずの欲望すら押さえ込んだ。 黙ってしまったディーノを、くふ。と笑ってパキンとポッキーを折った。 ディーノの目を塞いでいた手をそっと離す。 「むく」 「バカな人だ」 目を開けた途端骸がキスをしてきた。 「?!」 唇の暖かい感触に今度こそ硬直する。 ちゅ、と音を立てて離れたと思ったら、ぎゅうと抱きしめられた。 「あんまりバカで素直で可愛いから、ご褒美でチョコを差し上げますよ」 くふふ、くふふと笑う骸。 年上をからかうな!と言ってやりたいのに、ディーノはたっぷり五分間呆けて戻れなかった。 無意識に背中に回っている腕に、骸が一人上機嫌だった。 |
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