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call my name 『好き』と言う事。 『伝える』と言う事。 ・・・まだ理解出来ない、自分の『心』 友樹と一緒に笑いながら、拓也は先頭を歩く。 その後ろには泉と純平と、輝二。 さらにその後ろからはマイペースにボコモンとネーモンがついてきている。 テレビの森でバクモンに悪夢を見せられてしまっていた友樹の目を覚ませてやり、バクモンを支配していたケルビモンの魔力を取り去ってやった今、新しい寝場所を探している。 ・・・のは、いいのだが・・・。 「拓也・・・」 「ぁあっ!?」 ついさっきまで友樹と楽しそうに話していたのに、何故か輝二が拓也に話し掛けると、拓也は不機嫌を隠そうともせずにおこるのだ。 輝二はそれに押され、なんでもない、と口をつぐむ。 拓也はまた友樹と楽しそうに会話をはじめ、輝二はまるで叱られてうな垂れている犬のようにシュンとしてしまっている。 「・・・ちょっと輝二、あんたなんかした?」 泉に言われ、輝二はフルフルと首を横に振る。 「・・・俺たち見てても、何にもケンカとかしてなかったしなぁ・・・?」 純平もポリポリと頭を掻いて不思議そうに拓也を見る。 肉リンゴを食べて、友樹がチャックモンに進化して、4人を攻撃している時まではそれなりに仲が良かった。 何せ、突発で見事なコンビプレーを見せたのだから。 「・・・そのとき、きっとで何かあったのね・・・」 しかし、当の輝二にはその原因がわからない。 輝二にだけ違う態度を見せる拓也。 理由もわからず、探ろうともせずにしょげる輝二。 何事もキッパリハッキリしたがる泉はイライラする。 「あー!もう!!」 いきなり泉の上げた大きな声に、前を歩いていた拓也たちやボコモンたちも驚いてそちらを見る。 泉は輝二の手を引いて拓也の方へと歩み寄る。 「ちょっと拓也!輝二が何かしたの?」 「べ、別に・・・」 「じゃあ何で輝二だけ違う態度とるのよ!?おっかしいじゃない!?」 泉に押され、拓也はフイッと横を見る。 友樹が唖然と自分を見ているのが視界の隅に見えた。 「いいじゃねぇか、お前には関係ねー」 「関係ないわけないでしょ!?」 『関係ねーだろ』と拓也が続けようとすると、泉が更に迫ってきて拓也の言葉を押しとどめた。 「いいっ!?誰かと誰かがそうやって隙間作ってると、こっちが居づらいのよっ! 大体アンタだって、揉めてればそれに飛び込んでいくくせに、どーして自分で作っている隙間は埋めないのよ!?」 いつも以上に饒舌な泉に、拓也は口をはさめない。 そして一瞬後、泉が輝二を拓也の前に差し出す」 「いいっ!?仲直りできるまで、ここで話し合ってなさい!私たちはあっちの方で寝てるから」 『待ってる』ではなく、すでに『寝ている』のはある種、泉らしい。 輝二の手を離すと、今度は呆然としている友樹と純平の腕を引き、ズンズン前に進んでいってしまう。 「・・・どうする・・・?」 ホヤ〜っといつもの調子でボコモンに尋ねるネーモン。 「ここは泉はんの言う通りにした方がいいようじゃ。わしらは泉はんたちに続いていくぞいっ!」 ボコモンはネーモンのズボンを引っ張り、ズンズンと歩いていく。 後には、拓也と輝二が呆然と取り残されていた。 このまま泉たちと合流する訳にもいかず(殴られるのは必死)拓也と輝二は何の会話もしないまま立っていた。 「・・・拓也・・・」 まず会話を始めたのは輝二。 拓也は返事もせず、輝二をジロリと睨み付ける。 「俺、拓也を怒らせるような事・・・何かしたか・・・?」 輝二のその言葉に、拓也の、輝二を睨み付ける目が更にキツクなる。 「・・・お前にオレを怒らせた覚えが無いなら、別に何もしてねぇんじゃねぇの?」 「でも」 明らかにいつもと違う態度の拓也に、輝二は戸惑いを隠せない。 「うっせぇなっ!いつもいつもいつも!オレに付きまとうんじゃねぇよ!」 「た・・・っ」 輝二は拓也に一歩近づく。 それに反応し、拓也は一歩下がった。 「どうせ・・・」 拓也は輝二から視線をそらす。 「オレの事、本当に好きじゃねぇくせにっ!」 ・・・その一言に、輝二は眉を寄せてさっきよりもしっかりと拓也との間隔を縮める。 目を逸らしていた拓也は、いきなりの輝二の反応に遅れてしまう。 拓也が下がろうとするその時には、もう輝二は拓也の両手を掴んでいた。 そのまま、後ろの樹に拓也の身体を縫い止める。 そして、頭上で拓也の両手を一纏めにする。 「何っすんだよっ!」 窮屈な格好にされ、拓也は輝二を睨む。 そこで、輝二の怒っている表情を見て、言葉を失ってしまった。 「・・・どんなに拓也に何を言われても、しょうがないと思うけど・・・」 拓也の両手を掴む手に力が篭められ、拓也は眉をしかめる。 「俺の、拓也を想う気持ちを否定することだけは、いくら拓也だって、許さない・・・」 拓也は言い返そうと口を開いて、言葉を発しようとしたところで止めた。 替わりに涙が頬を伝った。 今度は輝二が驚く番だ。 拘束する手を解くと、拓也はその手で流れる涙を拭った。 それでも涙が後から後から流れて、ヒックとシャックリも漏れ始めた。 「だって、輝二・・・泉を庇った・・・」 いきなり泉の名前が出てきて、輝二は戸惑う。 少し考えて、先程の友樹からの攻撃から泉を庇ったことを思い出した。 「でもあれは・・・」 「わかってるっ・・・当然の行動だって、わか、てる・・・っ」 途切れ途切れの、嗚咽混じりの言葉に、輝二は口を閉ざす。 「でも、輝二、泉庇った時、何かすっごくズキッて、してっ」 「・・・え?」 「オレ、輝二の事好きじゃ、ねぇっとか、言ってるのに・・・っ・・・な、何かムカムカし、て・・・っ」 ヒッと喉を鳴らし、拓也は手の甲で涙を拭う。 それを聞いて、輝二の頬がかぁっと紅くなる。 「拓也、それって・・・」 嫉妬していたのか? 言う前に、拓也が首を振る。 「わっかん、ねぇ・・・わかんねぇけど、何かヤだった・・・」 涙目・・・上目遣いで見てくる拓也が愛おしくて、輝二は拓也を抱きしめた。 戸惑う拓也の額にコツリと額を当て、直接目を覗き込む。 「それって、拓也は俺の事、好きってこと?」 聞くと、拓也は視線を外して、鼻をズッとすする。 「わかんねぇ・・・スキとか、アイとか、オレ、わかんねぇ・・・」 「うん。でも拓也は、俺が泉を庇ったことに対して、怒ってくれてたんだよな?」 拓也は答えない。 それでも、外していた視線を輝二に戻して、目を軽く見開いた。 そこには、今まで見たこと無いくらいに輝二が幸せそうに微笑んでいたから。 「だから、嬉しい・・・」 輝二は更に拓也に顔を寄せる。 拓也は避けるどころか、目を閉じでそれを受託する。 ぎゅっと胸元で握っていた手で、おずおずと輝二の服を掴む。 「・・・ン・・・っ」 その手に力が篭る。 輝二が舌を入れてきたからだ。 「ふっ・・・」 逃れようと身を引こうとするが、後ろは樹の幹。 いくらも動けずに、さらに輝二に迫られてしまう。 「ぅ、ン・・・や・・・っ」 ピチャ、クチュッと言う音が、口内の舌の動きに従って音が耳に響く。 更に輝二は拓也の舌も絡めとり、蹂躙する。 一旦舌を離すと、二人の間に銀糸が垂れた。 トロンとした目の拓也に満足すると、輝二はまた口を塞ぎ、拓也のシャツの下から直に肌を撫でる。 「んっ!?」 肌に感じた服とは違う感触に、拓也は意識をしっかりと覚醒させる。 「ちょ・・・っ・・・輝二!」 キスされていた唇を左右に頭を振り解くと、拓也は輝二の拘束から逃れようとする。 「拓也・・・」 耳元で囁かくように息を吹きかけられ、拓也はまた身体を強張らせる。 輝二の手は更に動きを大胆にさせ、胸元の方まで上がってきた。 「お、いっ!お前・・・っ」 拓也が何を言っているのかも気にせず、輝二は胸の突起を弄ぶ。 「・・・ふっ・・・ぁ・・・こ、のっ」 胸を弄ぶのとは違う手を、今度は下肢の方へと行くのがわかり、拓也は少し身をかがめると、思いっきり輝二に頭突きを食らわせた。 グォッチンッ!!と言う痛そうな音が響くと、輝二は、うっと小さな悲鳴をあげて尻餅をついた。 「お、まえ・・・調子に乗るな!!」 拓也は口元を拭い、服装を正す。 輝二は頭の中で鳴くヒヨコたちを何とか泣き止ませ、拓也の方を向く。 後悔したってもう遅い。 「やっぱお前なんか、嫌いだっ!」 フンと鼻を鳴らし、拓也は泉たちの居る方へと行ってしまった。 『嫌い』と言う言葉に消沈していた輝二だが、拓也が立ち去ってしまうのを見ると、慌てて立ち上がって追いかける。 最後は怒らせてしまってけれど、それ以降けっこう拓也の機嫌がよかったのも事実。 ・・・とりあえずは、前進? コメント 9話感想みたいな感じで(笑) 本編と照らし合わせると矛盾ありますが、そこはご容赦を・・・(土下座) 実は8話の予告で輝二が泉を庇っていたところを見た時から書きたくてしょんなかったんですよー(笑) 少しだけ、弱い拓也が書きたかったりね☆ |